バランス理論

バランス理論(概要)

本理論は、想定と想像で構築した理論であり、既存の理論や仮説を前提としたものではない。

よって、根拠やエビデンスを示せと言われてもなにもない。強いて言えば、なにもないことから考えたことが唯一の根拠である。

アインシュタインは光速度不変の原理をもとに宇宙を含めた森羅万象を求めてきた。素粒子論は物質を砕いて元となる粒子を見つけようとしたが、結局、素粒子は数種類ありそれらの組み合わせで構成される結論になっているようだ。宇宙の起源についてはビッグバン説が有力であるらしい。ミクロの世界の運動は量子力学でないと説明できないし、プランクによる量子論ではエネルギーはプランク定数の単位で推移する。

それぞれの理論にはそれぞれの意味があり、確認されている事実もある。地球上のことでさえあまり分かっていないのに、それ以上を知るのは神の領域なのだろう。

個人的には、最近ダークマターが宇宙を満たしているということを聞くと昔のエーテルを思い出す。

※エーテル・・光の波動説において宇宙に満ちていると仮定されるもので、光が波動として伝搬するために必要な媒質。

光が真空中でも伝搬できるので光量子説などが提唱されたのだが、ダークマターが媒質としてあり得るならそれによって伝搬されると考えてもいいかもしれない。

本理論は、そういった未知の部分を明らかにしようとは思っていない。思っていないとは少し傲慢な言い方であるが、明らかにしようにもベースとなる知識や研究根拠を持っていないので無理ということである。

前提でも記載したが、根拠もエビデンスもなく想像力だけでこの世界を論ずる理論を創ってみようという試みである。

とはいえ、何にもないところに灯りはともらない。しかし、もとを質せば身の回りにある事物・事象から様々な理論は創られているのである。

地球と太陽の関係など間違ったところもあった※が、観察と想像がこの世界の動きを明らかにしていったのは間違いない。※地動説と天動説。

科学というのは、疑問を抱いて想像することから始まると思う。鵜呑みにしたらそこで終わる。ニュートンはリンゴが木から落ちるのに対し、月はなぜ落ちないのかという疑問から万有引力を導いたとか・・。

根本的に、時間・空間は本当にあるのか。アインシュタインらによって、光の速度が不変である(座標系に関わらず一定)ことで時間は変化し空間は歪んだ。それまで絶対と思われてきた指標が変化したのである。

本当にそれでいいのか?

というのが最初の疑問であった。様々な実証がされていることはわかっている。それであれば逆になぜ光の速度は一定になっているのか。

もう一つの疑問が量子の存在である。プランクによって発見されたエネルギーの基本(量)粒子である。量子力学の基礎理論であり、プランク定数を2π(半径1の円周)で割ったものが基本数値で様々な物理方程式に登場する。確かにエネルギー準位はその整数倍でしか測定されないようだが・・。

自然の状態にデジタル値はない(連続性がある)

と思っている。それ故にある条件下で定数化できるのであるが、根本的な定数はないと考えている。人間の測れない世界では必ず連続性を持っていると想像している。

時間と空間、その中で物質という単位が動く(運動量)ということはなぜ生じたのか?

たぶん、時間・空間は物質というものを捉える概念として発生したものと捉えている。逆に言うと、物質が動かなかったら、そういう概念の存在は必要なかっただろう。つまり物質が変化するものでなかったら、時間・空間というものごとすら生まれなかっただろう。

突き詰めると、変化というものがなければ時空間などは必要なかった。

この変化を求めるために時間・空間の概念を作ったが、根本的には変化があったからなのだ。最初に卵かにわとりかの理屈になるが、そうだったのだと思う。

決して詭弁を語っているのではない。太陽が動くようにみえて昼夜が生じた。それがなければ天動説、地動説は必要ない。

バランス理論では、以下を要求し、それを前提とする

1.変化するということが唯一の原理である。

2.変化する方向は必ずバランス(均衡)を取る方向である。

これは光速度不変の原理やプランク定数を否定するものではない。これらは変化があり、バランスを取るために生じた結果としてみている。

また、これは全事象で成立し、かつ、局所的にも成立するとしている。例えば、熱力学でのエントロピー(乱雑さ)もバランスを取るひとつの過程と考える。ある条件下において、拡散しバランスを保とうとした結果である。熱力学上は不可逆であるが、もっと事象の干渉を拡大しマクロレベルでみれば可逆と考えることもできると主張する。また、エネルギーが全事象の発生を全エネルギーとするならば、元々なにもないことからすべて合わせると0になると主張する。よって、エネルギーは全事象について保存されるということになる。

宇宙はなにもないところから始まったということを、バランス理論では、宇宙ができる前を全バランス(均衡)の保たれた状態と考え、バランスが崩れた時、現宇宙が発生したと主張する。

では、どうしてバランスは崩れたか(宇宙は発生したか)

想定もできないが、逆にバランスを維持している状態が不安定だったともいえる。バランスが崩れればその変化は連鎖的になる(エントロピー増大と考えてもいいだろう)。しかし、ある時点からバランスを取る方向へ向かう。全体的にも局所的にもバランスが取れるような変化をしていく。局所的なバランスが全体のバランスを得られることになる。

さて、バランス理論を数学を用いてこころみる

数の’0’を全バランスの取れた状態として、例えば、バランスが崩れてAという状態が発生したとします。

バランスの崩れたAという状態が発生した場合、それをバランスの取る方向へ保つ状態が発生します。

A+X=0(+、=は便宜上用いている)

単純に表すと、X=-Aとなる。

ここで、バランスは局所でも保つ性質を加える。(なにを局所というか定義するものではない。局所的にバランスを保つことが全体のバランスも保つということであるという前提)

a1、a2、a3・・・aNみたいないろんな状態を定義するとそれぞれに逆の状態があると想定できるし、ひとつの状態が複数の状態でバランスが保たれる場合もあることも想定される。→必ずしも1対1ではない。

(最初)のバランスの取れた状態が‘0’。そこからバランスが崩れていったことを表現すると

0= a1+a2+a3+・・・+aN+b1+b2+b3+・・・+bN-( a1+a2+a3+・・・aN+b1+b2+b3+・・・+bN)

物理的にいうと物質と反物質の関係があり、a1+(-a1)=0となり局所的にバランスが保たれた状態であったとも考えられる。

ひとつの状態が複数の状態によりバランスが保たれることであると、a1=bt+ah(1≦t、h≦N)ではbt+ah+(-a1)=0という表現となる。

つまり、局所的なバランスの経緯に関係なく、全体のバランスが保たれる状態へ遷移する。

ただし、局所的には bt+ah+(-a1)=0等のケースで-btのような余り(ひずみ)が生じる。また、バランスが取れた状態が一番不安定であるので瞬時にすべてのバランスが保たれるのは不可能に近いだろう。→バランスを取ろうとする状態へ遷移するのだが、バランスの取れた状態が一番不安定なので瞬時にバランスが崩れると主張する。

もっとわかりやすいように図形(空間)的に表してみる

二次元でも(考え方として)変わらないのだが、より身近な三次元で考える。

『すべての方向に対して一様』というのがもっともバランスを取りやすい。形としては『球』ということになる。

『すべての方向に対して一様』 に変化することで球のような形になるだけで球を基本に考えているわけではない。

バランスを保とうとする変化はどこでも発生する。バランスを取ろうとして、球状に一様に変化していくが、他の変化と重なり合ったとき主張する。

図の球状に変化する状態は一様でバランスが取れている状態であるが、もっとも不安定な状態であるともいえる。他のバランスを取ろうとする状態と重なるとバランスが崩れる。

バランスが崩れるとまたバランスを取るための変化が発生する

バランスが崩れるとまたバランスを取る方向へ状態遷移する。これが連動して事象となり、空間という事象や物質という事象になる。すべてが物質と考えれば物質であり、すべてが波と考えれば波である。『塊』で考える方がわかりやすいのは確かだが、それを変化の羅列と考えるのがバランス理論の主張するところである。

観測という操作が遷移する瞬時の変化よりまったく遅いので、どの程度バランスが取れているかわからない。もっとも観測できるバランスが取れた状態が光の変化ではないかと想定している。

バランス理論を方程式で表してみる

物理量を形式化するときはなにかしらの定量変化をパラメーターとして関数表現する。例えば、時間とか位置とかである。あるいは相対性理論のように不変な数量を用いる。

しかし、バランス理論で対象とする事象は、どこで発生するかわからず(位置の不明)、かつ、どの程度の割合で変化するのもわからない(パラメーター不確定)。

確定しているのはある変化後にバランスが取れた場合の状態だけである。

予測や推測は一定の変化より類推するが、変化量が一定でない場合、起点と変化結果から変化量を類推し統計的に割り出す。しかし、起点が明確でなければ類推も難しい。

他の方法としては絶対に変化しない事象を想定(設定)することである。相対性理論は『光速度を不変』としている。バランス理論でももっとも変化の速い状態を光の変化とできるのなら、そこから方程式を導くことも可能かもしれない。

結論が出ることは無いが、To be continued・・